南の島でエンタルピーを考える~リゾートホテルの素晴らしい空調に癒された話

こんにちわ、このところ連続の夫です(‘ω’)ノ

本日もお付き合いください。

 

四国でも桜はいい感じに咲いています!

この1週間は冬を乗り越えた後の喜びを感じる季節です。

みなさんこの週末はお花見ですか?

 

さて、我が家はというと、何とか年度末を乗り越えられたこともあり、心と体を癒すべく南の島に旅に出ておりました。

目指すは日本最南端の島。石垣島と周辺離島を巡る旅でした。

 

青い海に真っ白な砂浜。

 

素晴らしい景観です。

ビーチで貝殻や星砂を探したりと、楽しい日々を過ごすことができました。

こんな中でも、宿に戻れば温湿度をチェックしてしまう私たち夫婦。

 

〇南の島は23℃でも暑い

これまで何度も沖縄に行っているのですが、ウェルネストホーム(低燃費住宅)に住み始めてからは初めての遠出旅行となりました。

フリースを着て高松空港から出発し、那覇に着いたとたんに「暑くない?」の確認。さっそく薄手の長袖Tシャツになり、それから石垣空港に着いた時には27℃。「暑い~~!」ということですぐにTシャツに。

超寒がりの私にとってはまさに常夏の島でありがたい~と思ったのもつかの間。

すぐに蒸し暑い空気に不快を感じてしまったのでした(;^_^A

 

それから夜になり、気温も24℃に下がってはいるものの、それでも暑い。

部屋のエアコンをすぐに除湿モードで運転したのでした。

次の日も午前中の気温が23℃にも関わらず、暑さを感じて半袖で過ごしていました。

 

…ちょっとまって⁉

たかが23℃ですよ。

四国で4月初めの23℃といえば薄着で過ごせる温度帯ですが、元気な子供は別として大人はTシャツで過ごせる気候ではありません。

一般的に半袖で過ごせるのは25℃を超えるあたりからです。

私の場合は30℃近くにならないと半袖は厳しいです。そんな私が23℃なのに半袖とは!

なぜ23℃なのに半袖で過ごせるのかが気になり、湿度を確認する私。

夜ではありますが、温湿度を記録したのが下の画像です。

22時時点の外気の温湿度は24℃で湿度89%

この状態において、いつも計算している絶対湿度はというと、16.7g/空気1㎏ です。

これは水蒸気量が多い。温度30℃・湿度63%の時とほぼ同じ絶対湿度(含有水蒸気量)です。

やはり快適、不快の指標となるのは温度ではなく湿度!!

「空気中の水蒸気量」が大きく関与しているのだと、南の島でもこんなことを感じておりました。

 

しかし、そうだとしても23~24℃なのに半袖になるくらい暑いとは。

これは温度、湿度だけの指標では説明できないのではないか。

ここで目をつけたのが、エンタルピーです。

 

〇エンタルピーとは

非常にややこしいのですが、簡単に言いますと空気や物体の持つエネルギーです。

空気には水蒸気が含まれています。その水蒸気の温度を上昇させるにはエネルギーが必要になります。

熱量として〇〇kcal として表示されるものがそうですね。

そして空気は温度によって体積も変わり、圧力も変わる。飽和水蒸気量も変わります。

例えば空気の温度が上がれば体積も上昇し、周りの空気を押しのけるエネルギーが必要になってくる。

体積が増えた空気は密度が下がり、軽くなり、湿度は下がる。非常に複雑です。

これらを総合的に捉え、その空気の持つエネルギーを示しているのがエンタルピーです。

ま、エンタルピーが高いほど、その空気は多くのエネルギーを貯えている。ということです。

だから23℃とはいえ、水蒸気量が多く、エネルギー量も高い空気に私たちの体が包まれることで、ベタベタして暑さを感じるのです。薄手の毛布に包まれているようなものですかね…

 

このエンタルピーですが、実は空気湿り線図にも表示されています。

先ほどの条件の温度24℃、湿度89%の空気のエンタルピー(含有エネルギー)は66.7kJ/kg(下図の赤〇)です。

表示は「比エンタルピー」となっていますが、これは単位(㎏)あたりのエンタルピーとなります。

このグラフを見ると、温度(下軸)が上がり、絶対湿度(右軸)が上がるほど、比エンタルピーも上がることが分かります。

そして、同じ絶対湿度17gでも、温度が下がることで比エンタルピーも下がることが分かります。

 

仮に、いつも快適ラインだと言っている絶対湿度12gで見てみますと、温度28℃の時(図の茶色〇)の比エンタルピーは58.3kJ/kg(下図のピンク〇)となり、

温度24℃・湿度89%の空気と温度28℃・湿度50%の空気では、後者のほうが絶対湿度もエンタルピーも低く、快適だということになります。

 

絶対湿度だけではなく、エンタルピーについても快適、不快のラインがありそうな気がします。

現時点では、恐らく60あたりが境界ラインではないかと考えています。

こうして、南の島でもまたまた変態力が発揮され、エンタルピーとともに泡盛を飲んでいた私でした。

 

ということで、空気の快適さを考える場合は、「まずは絶対湿度、そしてエンタルピー」なのだということがよくわかりました(^_-)-☆

 

さてさて、今回の話にはまだ続きがありまして…

 

〇初めてリゾートホテルに泊まってみた

石垣島旅行の後半は、初めてリゾートホテルに宿泊しました。

これは航空会社のツアーに付いていたもので、普通に予約して利用しようとは思えないような値段の施設ですが、ありがたいことに、ツアーのおかげでかなり割安に宿泊することができました。

もう人生も半ばを過ぎているので、このくらいのプチ贅沢はお許しください(;^ω^)

 

はじめて利用したリゾートホテル、外観も素晴らしく、ロビーも超広々。外にはヤシの木にプール。

オーシャンビューの素晴らしい景色。

部屋は広いし、イベントも催されており、本当に視覚的、空間的にもリラックスできる施設でした。

しかし、私たちが一番感心したのは館内の空調設備でした。

 

外は気温25℃・湿度90%ほどでベタベタ、ジメジメとした空気が体にまとわりついてきます。

しかし、部屋に入るなり超快適な空気が体を包み込みます。

部屋にはエアコンがついていましたが、ダクトから送られてくる湿度管理された空気の超気持ちいいこと。

他の宿泊施設ではエアコン必須でしたが、まったくエアコンを必要としない部屋の空気に「おお~!」となったのでした。

空気の質が違う!!

この日、さすがに温湿度計は持ち合わせていなかったのですが、私の敏感になってしまった体のセンサーでは、部屋の空気の湿度が50%前後であることを感じていたのでした。

 

部屋にいるととても快適で、それでいてこの景色と施設。

今までどんな宿泊施設に泊まっても、我が家より気持ちのいい空気を味わえることはなかったのですが、リゾートホテルは視覚的、空間的なすばらしさだけでなく、この空調の素晴らしさが凄いのだなと初めて気づくことができました。

「リゾートホテルの空調は素晴らしい」と、ニンマリする私たち夫婦。(やはり変態…笑)

 

〇そして我が家に

今回の旅は私にとってエンタルピーとリゾートホテルの空調の素晴らしさを感じることができる貴重な体験となりました。

高温多湿な南国で、さらに湿度管理の大切さを知り、素晴らしい時間を過ごすことができたのです。

(おいっ、そこかい!!)

 

そして、久々に戻ってきた我が家。

普通なら、現実に戻るというか、南国ロス? 残念な気持ちになりますよね??

しかし、まったく残念にならないのがウェルネストホーム(低燃費住宅)の家です。

帰った時の我が家は、室温17.1℃・湿度52%を示していました。

数日留守にしておりましたので室温は17℃程度になっておりましたが、湿度はきっちり50%台。

帰ってきて再確認。

やはり我が家の空気はリゾートホテル同様に素晴らしい。全然、残念感や違和感がない!

リゾートホテルに引けをとらない、空調の整った家で過ごせる幸せを感じたのでした。

建材の力での調湿でゼロエネルギー、本当にありがたい家です。

 

 

ウェルネストホーム(低燃費住宅)の宿泊体験を検討されている方は梅雨~猛暑の季節に予約してくださいね!

そして、空気の素晴らしさを十分に体感されてください!

 

 

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今年のうちに皆さんに伝えたいこと。

こんにちは、嫁子です(・Θ・)

今日は大晦日。

一年最後の締めくくりの日となりましたね。
皆さん、今年はどんな1年でしたでしょうか。

 

我が家は低燃費住宅のこの家に住み始めて、ちょうど2年が経過しました。

快適性・省エネ性をより高めるために試行錯誤を楽しんだ1年目とは異なり、2年目は試行錯誤から得られた我が家流の「住まい方」をある程度再確認しながら実践していく年になりました。

年中、家の中のどこにいても安定した温湿度で体への負担やストレスが軽減される生活。この家の素晴らしいところは今までも記事にしてきましたが、まだまだ伝えきれていないのかもしれません。

家族の健康と暮らしを守ってくれる「大切な人にこそ住んでほしい最高の家」。

この家に住み始めて、そう感じさせられることが多くなりました。

 

さて、

今年を締めくくる年末の本日は、どうしても今年のうちにきちんと書き残しておきたかったことがあります。

少し重い内容になってしまいますが、どうかお許しください。

 

 

私は、低燃費住宅の日常に感謝しながらも、心に引っかかっていることがありました。

それは 離れて暮らす親 のこと。

我が子が成長していくのと同時に、親は年々、年老いていきます。

自分たちはこの家で快適に、健康に暮らしているけれど、「親が住み続けている実家の住まい」はどうか?

「家の気密性・断熱性」、「耐久性」なんかまったく重視されることなく建てられた実家は既に築35年、もうあちこち傷んでいて、やはりそろそろ寿命なのかなという状態。しかも、阪神大震災の大きな揺れで家は半壊。大規模修繕したものの家の歪は大きく、閉まらなくなっているドアもあるくらい。次の地震が来たら建物は耐えられないのではないか…想像するととても恐ろしい。

当然、隙間だらけの家は冬になると家の中でも吐く息が白くなり、外気と変わらない寒さで冷え込む。リビングなどは暖房をかけるので室温は上がるけど、一歩廊下に出ると温度差が身体に堪え、お風呂やトイレに行くことが危険な行為になってしまう。

 

これからますます年老いていく親の住環境を、なんとか改善してあげられないか… そんなモヤモヤした思いを抱えていました。特に昨冬は例年にない冷え込みで、ヒートショックでも起こすのではないかと心配になり、脱衣所にも暖房をかけて気を付けてね、と声をかけていましたが…

 

今年の春。

母は脳出血を起こし、急逝しました。享年60歳。

身体も元気でまだまだこれからという時に、心配していたことは現実に起こってしまったのでした。

血圧が高くなってきているという話は聞いていましたが、もう少し対策ができていれば…

結果は違っていたかもしれません。

 

不幸にも色々な要因が重なってしまった結果だとは思います。しかし、「住環境が母の身体に大きな負担をかけ続けていた」ことが大きな要因であったことは間違いないと思っています。

「家」というのは、そこに暮らす人の生活の基盤であり、守ってくれるものであるはずです。

その「家」が原因となり、住む人の健康が害される。ましてや、その結果、命を落とすなんて本来あってはならないことです。

 

どうか、これから家づくりを考えられる方には、そこで暮らしていく大切な家族の健康と暮らしを守り続けてくれる家を計画してほしいと、心から願っています。

 

目先の費用や流行のデザイン、ネームバリューに振り回されていませんか?

身体にかかるストレスを軽減してくれるような室内環境ですか?

完成時の強度はいつまで維持してくれる仕様でしょうか?

「温暖な地域だから、そこまで性能を上げなくても大丈夫ですよ」と言われたら… 本当に将来の老後のことをよく考えてください。

健康を損なってしまっては、誰もいい思いをしないのです。

 

 

それから、

室内環境をコントロールすることに多くのエネルギーをかけなくて済みますか?

メンテナンスに高額な費用をかけなくても済みますか?

家にかかる費用は目先のイニシャルコストだけでなく、光熱費、メンテナンス費用を含んだトータルコストで計算してみましょう。また、体への負担から生じる医療費の増加も考えましょう。さらに、次世代の子どもたちが住み続けられることにより、子供たちが住宅ローンを背負わなくて済むという可能性まで考えてほしいです。

家は、子供たちの世代まで考えた長期的な視野で計画しましょう。

 

こうして、親を亡くして重ね合わせてしまうのは、高齢となった将来の自分。そして、子供たちのこと。

低燃費住宅で暮らしていれば、子供たちに余計な心配をかけなくて良いかもしれないという安心感はあります。

 

母もこの家で暮らしてくれていれば

 

まだ私は、母を思い出さない日は一日もなく、後悔と寂しさで胸がいっぱいになります。

しかし、前を向いて元気に生活していくことが何よりの供養だと思っています。

そして、大切な家族に同じことが起こってほしくないと切実に思います。

大切な家族を守るのは、「家」です。

 

 

暖冬とはいえ、冬はやはり寒く、体には負担がかかります。

体調管理には気を付けて元気にこの冬も乗り切りましょう☆

 

 

最後になりましたが、この1年も、大変ありがとうございました。

来年も皆様にとって素晴らしい1年となりますように(^^*

 

来年も変わらず、当ブログとhu-huを宜しくお願いいたします。

 

 

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低燃費住宅の生活様式もそろそろ冬支度

こんにちわ夫です(‘◇’)ゞ

 

今年は11月も比較的暖かい日が多くて助かっていますが、朝方はかなり冷えてきましたね。

先日の朝は香川の平野部でも6度、対して家の中は20度をキープ。

夜に冷えて仕事から帰ってきて玄関を開けたら20度、しかも湿度50%以上の空気に包まれるとすごく幸せです(#^^#)

もちろん無暖房!

低燃費住宅の本領発揮の季節になってきました。

 

さてさて、本日は季節の移り変わりとともに低燃費住宅の生活スタイルも冬様式になってきたので、その様子を報告したいと思います。

 

低燃費住宅の冬様式生活スタイル

1.太陽光の取り込み

まずは大きく異なるのが太陽光の取り込みです。夏は屋内の温度上昇を防ぐために直射日光は遮断しておりましたが、冬は積極的に取り込みます。外部ブラインドも基本オープンです。

こうすることで部屋の中は明るくなり、朝日が昇るとすぐに部屋の温度が上昇します。

我が家では7時頃には寝室に光が入ってくるので起きるサインにもなり、体のリズムが整います。

 

2.換気システム

換気システムのヴェントサンは屋内と屋外の温度差が大きくなる夏と冬に熱交換モードに設定します。

(写真は熱交換モードの状態:赤のランプが点灯)

 

この季節は外気より屋内の空気の方が温かいので、換気によりその熱が逃げないように熱交換しながら換気します。

夏についてはその逆で、エアコン稼働により冷えた熱が換気により奪われないようにします。

一方、春と秋はというと、屋内と屋外の温度差が小さいということと、夜は室温が26~27度ほどありますので、寝るにはもう少し室温を下げたいので、熱交換せずに外気をそのまま取り入れて室温を低下させます。

(写真は換気モードの状態:青のランプが点灯)

 

3.白熱球照明の使用

白熱球の照明はかなり熱を放散しますので、夏はLED照明のみにしていましたが、冬は白熱球照明も積極的に活用します。

100Wの白熱球でだいたい大人1人分くらいの発熱量がありますので、低燃費住宅であればこれだけでもかなり違います。

 

我が家の白熱球照明(左:キッチンのペンダントライト 右:2階カウンターのペンダントライト

 

4.入浴後の換気

入浴後の浴室からも熱と湿気がかなり出ます。

春~秋は内部発生熱と湿気はできるだけ速やかに屋外に排出したいものですが、冬はこれらも有効に利用します。

ということで、冬は入浴後の換気扇(3種換気)は使用せず、扉を開けて浴室から出る熱と湿気を屋内に取り込みます。

夜に扉を開けておくと、朝にはきれいに乾いています。

 

5.洗濯物の室内干し

洗濯物からもかなり湿気が出ます。浴室から出る湿気と洗濯物から出る湿気を漆喰や無垢床などの調湿力のある建材が吸収し、加湿器を使用せずとも屋内湿度を50%程度に維持してくれます。

このため我が家は春~秋は外干し、冬は室内干しのスタイルです。

 

 

以上が、我が家で行っている冬の生活スタイルです。

これだけでもかなり屋内の温熱環境を整えることができます。

エアコンを使用するのはもう少し先になりそうです(#^.^#)

 

 

 

 

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